変形性膝関節症に効果的なリハビリと栄養管理

変形性膝関節症の改善に必要なリハビリの知識

治療のプロセスで最も重要となるのがリハビリ。継続的にリハビリを行なうことで、一日も早い膝の痛みの回復に繋がることでしょう。ここでは、変形性膝関節症の人向けにおすすめしたいリハビリを見てみましょう。

筋肉強化を目的としたリハビリ

水中歩行運動
プールの中でウォーキングをするというリハビリで、脚全体の筋肉を鍛えることができます。通常のウォーキングでは膝関節の痛みが出る人でも、水中なら浮力によって膝関節の負担を減らすことが可能です。
仰向けで足を上げる運動
太ももの前側の筋肉を鍛える運動で、床に仰向けになったまま行なうため膝関節へ体重をかけることがありません。床から30cmほど足を上げて10秒止め、足を下ろして5秒休むという運動を左右交互に15セット前後行ないます。
椅子に座った状態から足を上げる運動
こちらも太ももの前側の筋肉が鍛えられる運動で、膝関節へ体重をかけずに行なうことができます。椅子に深く座り、足首を垂直に曲げた状態で片足を地面と平行に10秒保ち、ゆっくり足を下ろすという運動を左右交互に15セットほど繰り返します。
足の横を上げる運動
お尻の横から太ももにかけての筋肉が鍛えられる運動です。下の足を少し曲げた状態で横向きに寝て、上の足を後ろに押しながら上げて5秒停止し、下ろします。これを左右10セットずつ行ないます。
タオルを使った運動
太ももの内側を鍛える運動です。両膝を曲げた状態で仰向けになり、筒状にしたタオルを膝と膝の間に挟みます。5秒ほどタオルが潰れるくらいまで挟む力を強くしてゆるめる、という動きを20セット行ないます。

膝の動きを滑らかにするリハビリ

湯船につかり可動域を広げる
湯船で行う膝の曲げ伸ばしがしやすくなる方法です。まずは足を伸ばした状態で座り、片足をゆっくりとできる範囲で曲げていき、再びゆっくりと足を伸ばします。これを左右交互に20セットくりかえします。
膝の裏を伸ばす
足首を動かすことで膝裏をほぐす方法です。まず足を伸ばして床に座り、つま先を伸ばして10秒ほど保ち、次につま先を曲げて10秒ほど保ちます。この方法を呼吸をしながらゆっくり20セット行ないます。
バイクマシンの活用
バイクマシンを使用すると膝関節の動きを滑らかにすることが可能です。症状の進行具合やその日の状態に合わせてバイクマシンの負荷を調整することで効果が高まります。1日あたり15分ほどが目安です。

リハビリを上手に取り入れるポイントは、「無理をしないこと」。早く膝の痛みを回復させたいからと言って疲れるほどのリハビリはかえって逆効果です。まずは、ゆっくりと体をならして関節や骨に負担をかけないようにはじめることが大切です。

リハビリを行なう時に知っておきたい豆知識

変形性膝関節症でリハビリを取り入れる際は、症状や生活スタイルの違いで色々と知っておきたいこともあるでしょう。ここでは、病院やリハビリセンターなどでよく聞かれることが多いリハビリ中のQ&Aを見てみましょう。

変形性膝関節症のリハビリに伴うQ&A

リハビリ中に膝に水が溜まった場合、その水を取り除くだけで効果はありますか?
膝に水が溜まると症状が悪化しているように感じるかもしれませんが、むやみに取り除くことは避けてください。これは関節液と呼ばれるもので、骨の摩擦を緩和し栄養を運ぶという大切な役割を持っています。検査を行う場合や溜まりすぎて動きにくくなった場合には注射器で取り除くことがありますが、必要以上に取り除くと軟骨を破壊する原因になるかもしれません。急に水が溜まり始めた場合には炎症を起こしているサインなのでアイシングを行いましょう。
ジョギングを中心にしたリハビリをやろうと思います。なにか注意しておきたいことはありますか?
ジョギングを行なう際に注意すべきことは、強い痛みが出ている場合には無理に歩かないということです。痛みを我慢して歩いてしまうと症状を悪化させてしまいます。そうした人はまず足の筋肉を鍛えて膝関節の負担を減らしましょう。歩き方の注意点は、筋肉をつけるためのフォームを心がけ、テンポよく歩くということです。少し息が上がるくらいのペースで週に3回1日あたり30分前後を目安に行ってください。また、水分補給や紫外線対策も欠かせません。
リハビリ中、膝に違和感が出た時はどのように気をつけたらいいですか?
なるべく膝への負担を減らす生活を心がけてください。例えば、正座を避けて椅子に座るという方法や、洋式のトイレを使って膝を強く曲げる動きを減らしましょう。また、足の筋肉を中心とした適度な運動も効果的です。足の筋肉が鍛えられることによって症状の悪化を食い止めることが期待できます。階段などでは手すりを掴み、歩くときにも杖を使用することで膝にかかる体重を減らすことが可能です。また、食生活にも気を配り、骨や軟骨成分をサポートする栄養素を中心に取り入れるようにしましょう。
グルコサミンやコンドロイチンが効くと聞きましたが本当ですか?
膝関節の軟骨がすり減ると変形性膝関節症が進行します。グルコサミンやコンドロイチンは軟骨の重要な成分の1つであるプテオグリカンを合成する材料になるため、摂取することで変形性膝関節症を改善する効果があります。しかし、グルコサミンやコンドロイチンのみを摂取していてもコラーゲン繊維が不足していては症状を効果的に緩和することができません。グルコサミンやコンドロイチンだけではなく、食事などでバランスよく栄養素を摂取することが大切です。

食事する女性

変形性膝関節症は、症状を放置せず早期段階でリハビリや栄養管理をしておけば悪化することなく改善する可能性があります。ただし、それぞれの症状や体質によって合う・合わないがあるので担当医や理学療法士に相談して継続するようにしましょう。

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